新規開拓を行う上で、同業者、支店内、同期などとより一歩リードできるような方法をお伝えしたいと思います。今まで私が行ってきたことの中で、効果的だと感じたものになります。新規のやり方は人それぞれですが、活用できるものもあると思います。
紹介を依頼する取引先を選定
是非、業績好調、規模の大きな会社、信頼できる経営者に新規先の紹介を依頼しましょう。自身の担当先、支店の取引先の中でもより大切に、関係性が強い先などがきっとそれらに該当すると思います。
なぜか、取引先に新規の紹介を依頼した時に、多くは依頼した企業よりも格下の会社を紹介されることがほとんどです。声をかけやすく、紹介しやすいからです。自分が逆の立場になった時を考えてみましょう。
極端にいうと中小企業の紹介で大企業を紹介されることがあるかという話です。確率はゼロではないかもしれませんが、私自身、私の周囲でも聞いたことはありません。
そのためしっかりと紹介を依頼する取引先を考えることが大切になります。
名簿などを取得
多くの法人が属していることが多い商工会議所、ライオンズクラブ、業界団体、協同組合組織、協会などの名簿を取引先からみせてもらったり、インターネットなどでも開示されていたりするので、情報を入手します。
また、当然同じ組織に属している法人は、近しい関係性にあることが想定されます。名簿の中から取引している先、仲の良い先を探し出し、紹介を依頼するのことも効率的だと思います。
また自身の取引先が、団体、組織などの理事長や会長など要職を務めている場合などは、より紹介という手段が効果的になるでしょう。
ただし、そのような方は地場の重鎮、名士といわれる方が多く担当者が単独で、関係性を構築するのはハードルが高かったりもします。そのような時は名刺の力を借りましょう、支店長などはそのためにいるのです。
決算書の買掛金に着目
まず初めに、自分の担当先の生の決算書を見るくせをつけましょう。単に貸借対照表と損益計算書を眺めるのではなく、勘定科目明細の特に買掛金と未払金に注目しましょう。
売掛金は言い換えると、その取引先が、売っている先、取引をしてもらっている先、買ってもらっている先になります。逆に買掛金はその会社が買っている先、取引をしてあげている先、買ってあげている先ともいえます。
何が言いたいかというと、商売上の取引先を紹介するしてもらうこと、そしてその先を自分自身で選定し、顧客に依頼をするのです。単純に取引先に「新規先を紹介してくれ」と依頼をするのではなく、どこを紹介してくれとはっきり言ってみることです。実はこの違いは大きな差が出る点です。
その際に売掛先、買掛先のどちらが言いやすいかというその取引先の立場に立って考えた時に、買掛先の方が理解を得やすいと思われます。あくまでも確率の問題です、売掛先でも社長同士が高校、大学の同級生だったり、個人的に非常に仲が良かったりなどがあった場合はその限りではありません。
そのため経営者、社長の人脈、交友関係はしっかりと日頃から情報を蓄積していくようにしましょう。昨今ではFacebookなどのSNSで交友関係などを探ってみるのも有効な手段であるといえます。
ただいうまでもなく、新規先を紹介してもらえるだけの間柄、関係性、信頼を得られるようになってから依頼をするべきです。
展示会、展覧会で名刺交換
良く取引先などから、ビックサイトやドームなどで定期的に行われる展示会、展覧会などに出店するのでご来場下さいなどの案内をいただくことがあります。
例えば、食品開発展、中小企業新ものづくり新サービス展、など銀行員にとっても新規開拓のみならず、自身の業界知識、知見をより広げるチャンスだったりします。
私自身も担当者の時は営業中に、良く会場に足を運びました。仮に数字が上がらなかったとしても、自分の目で様々な会社のサービスや商品を間近で見ることができたことで、のちに非常に活きております。
新規開拓、数字をあげるということに着目すると、その会場には多くの会社が集まるので、効率がよく、こちらが主導で会社を選定できるなど、メリットが多いです。
あらかじめ出展企業などのパンフレットをしっかりとみて、下調べを行いましょう。名刺交換を行い、お礼と訪問のアポイントの電話を後日かけるだけでも、面談に持ち込める確率はアップします。
またその会場では、同業者などが集まってることが多いため、自身の取引先と横のつながりもあったりもします。関係性にもよりますが、紹介なども得られる機会と捉えましょう。
いかに自分を印象づけるか
新規開拓の際に、何を話すか、何を聞くか、などは当然重要ですが、相手にもう一度会いたい、また来て欲しいと思ってもらえるかです。難しく考える必要はありません、自分がまたこの人と飲みに行きたい、食事に行きたいと思う時に置き換えることです。
話が続かない、距離感をつかめない人とはまた行きたいと思わないはずです。逆に話をしていて楽しい、面白い人、笑わせてくれる、勉強になる、有益な情報を与えてくれる人とはまた会いたいのではないでしょうか、誰にも共通していると思います。
それの積み重ねが新規の取引開始に至るのだと考えています。ただ、営業として数字を背負っている以上、しっかりと費用対効果は見極めないといけませんが。
新規開拓は取引先がその銀行と取引したいと思うことも当然ありますが、その担当者を気に入ったり、熱心だと感じたり、印象に非常に残るので取引を決断することも多いです。
名刺に自分の自己アピールや自己紹介文などを記載して渡したり、新規先への訪問を終えた後、お礼状をだしたりなど少しのことで差別化できると思います。
しっかりと自分を売り込み、相手に印象付けて行きましょう。銀行員はみんな一緒、同じことを言う、などとは思われないようにしていくことです。
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