成長する若手に共通するもの、上司として部下を持った時に私自身が感じたことについてお伝えします。報連相、自分の考えを持つ、興味を持つの3点を上げさせてもらいます。
報連相
これは社会人として銀行に入った際に、私自身まず教えられたことであり、当然管理職になった際にも必要となる必須のスキルであり、全ての基礎だと考えています。どこの業界においても同じではないでしょうか。
ただこれは社会人になる前において、部活動や、プライベートな友人間においても無意識に、自然と行っていることであり、難しく考える必要はないと思います。部活、バイトなど何かのコミュニティに属し、円滑なコミュニケーションが取れていた人はすぐに身につくでしょう。
友人と待ち合わせに遅れそうになった際、部活動においてどのようにすればより良い成績を残すことができるか先輩や友人に相談するなど、これらをただビジネスにおいて上司と部下、営業と顧客間などで行うことにすぎません。
仕事の業務の失敗、期日の遅れ、トラブルなどは報連相がしっかりとできていないことにも起因するものです。
銀行の営業担当者として今日顧客と話をしたこと、聞かれたことなどをしっかりと報告する。過去を共有するということ。顧客の申出内容が変わった、再度銀行内で話し合いを行いたいなど。連絡は変化を共有するということ。
些細なことも大きな問題に発展したり、逆に大きな問題を解決する糸口になったりします。
また失敗やミスを怒られるからといって隠そうとしたり、自分自身でどうにかしようと考え、報連相が遅れることも良くありがちな例です。致命的な失敗、ミスと思えるようなことも経験がある上位者にとってみれば、すぐに解決ができるようなことも多々あります。
一方で私自身の反省も含め、報連相をしやすい環境作りは上司の務めと思うようになりました。いつも忙しそうにしている、ガミガミ怒鳴っている、支店の雰囲気を悪くしているなど、部下にとっては報連相しにくいと思います。
部下にミスや失敗が起こった際には、自分自身の過去も思い出すようにしています。自分も同じようなミスや失敗をしましたし、同じような道をたどるものだなと。心が大きくなり、他人を許せるようになりました。
自分の考えを持つ
報連相だけで、最低限の社会人としての対応は行えると判断できます。ただし上司の言いなりでは大きな成長は見込まれないと思います。
銀行において万能な上司はおりません。顧客対応が素晴らしい上司もいれば、審査に長けた上司もおり、更にはこの業種、業界にめっぽう強いが、他の業界は詳しくないなど、特徴があるものです。
そのため報連相をしっかりと行っていたとしても、顧客にとって、銀行にとってベストな回答とは限りません。銀行の営業担当者の強みは、顧客との距離、接点が最も近いということです。支店長よりもその会社に詳しい、顧客、社長の考えを理解していることも大いにあり得ます。
若手の時から、自分の考えを持つことは難しいかもしれませんが、常に自分はこう思う、こうしたいと考えて行動することで、自分なりの審査の軸や、顧客にベストな提案手法が確立されてくるものです。
常に上司の言いなりにならないで(上司の意見を取り入れることは重要ですが)、自分の考えを持って真剣に顧客と交渉、話をすることで、顧客の信頼感が大きくなってきます。私自身がそうでした。
顧客が銀行と話しているのではなく、その担当者と話をしている、その担当者がいるから取引を開始したい、より取引を増やしていきたいと思うようになるのです。
興味を持つ
報連相は基礎的なこと、自分の考えを持つことはややマインドとして必要になってくる部分もあります。興味を持つということは銀行員としてのより根拠、裏付けがあるような意見、発言ができるようになることです。それは社内外ともに必要になってくることです。
銀行員の強みでもあるのが、幅広い知識、業界を知っているということです。よく幅広く浅い知識と揶揄されることがありますが、人それぞれです。深い知識のある人も多数いらっしゃいます。
それは興味を持って、自分なりに調べたり、疑問を持って顧客に質問を投げかけなかった身についた結果なのです。
若くても、本部の審査役以上にその業界を調べたり、顧客の事業の内容をしっかりと理解している銀行員もおります。そして結果的にそのような銀行員は顧客との関係性、信頼性も十分構築されていることが多いです。
自分の会社に興味を持ってくれたり、一生懸命調べてくれて質問をしてくれたりする銀行員は顧客に可愛がられます。支店長が訪問するよりもよっぽど顧客に喜ばれることを覚えておいた方が良いと思います。
最後に銀行員は肩書きも重要な場面が当然ありますが、肩書き以上に強いものは営業担当者の情熱や熱意です。これらをわかっている銀行員は大きく成長していくと思います。
知識、経験、スキルは後からついていきます。勉強して知識をつけてから顧客に提案というよりも、顧客と真剣に向き合う、役に立ちたい、だからもっと勉強して良い提案をしようと、それが良い循環となっていきます。
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