どこの金融機関を使うか

専門知識

私がこれから起業して、資金調達をしようと考えたときにどこの金融機関に相談するか。国民生活金融公庫と信用金庫もしくは規模が小さい地方銀行です。各金融機関には主要な顧客層や特徴が違います。これらを知っておくことも重要かと思います。

国民生活金融公庫

国民生活金融公庫の印象は、金融機関の中で一番借りやすいというイメージがあります。創業融資については一番ノウハウがあると思います。逆に国民生活金融公庫で融資拒絶されたら、一般的には他の銀行はほぼ無理でしょう。

顧客層は個人事業主、年商3億以下の企業が大半です。当然財務基盤が脆弱な企業も多く、取引先が倒産する確率も高いのではないかと想像します。小規模事業者が殺到する金融機関であるため、今般のコロナ融資においても一番忙しかったのではないでしょうか。

創業融資で重視するのは自己資金、かつ少額であったとしても個人が時間をかけて積み上げてきた実績です。10年間飲食店で修行し、300万円の自己資金を貯めてきました。あと500万円借入をし長年の夢であった自分の店を開業したい、などは良い例だと思います。

親族から300万を借りて自己資金とするのではなく、通帳をみせて毎月積み立ててきたことを証明したり、しっかりと計画性を持って努力してきたことが重要になります。事業計画よりもそれらのウエイトの方が大きいかと思います。

貸しての想いとして、創業しようとする経営者が努力して時間をかけてきたものは金額によらず評価すべきですし、逆に長年の夢であった自分の店の開業までに逆算して自己資金を貯めることができない経営者は信用しにくいと思います。

信用金庫と規模の小さい地方銀行

信用金庫と規模の小さい地銀については保証協会がOK=審査が通ると考えられる可能性が高いです。創業融資を信用保証協会を使わずに対応する例は稀です。

町工場、商店街の小売店など、顧客層は個人事業主から小規模事業者の取引がボリュームゾーンになります。非常に担当者がきめ細かく訪問し、顧客と関係性も深い印象です。支店長=融資の担当者として動くことも多いです。

例えば優良取引先が新規事業を行うため別会社を設立し、資金調達をするなど、また優良取引先から保証がある場合、担保の取得率100%以上の場合など限られています。

必要資金が1000万円であり、自己資金が300万円あり、350万円を国民生活金融公庫、350万円を信用金庫からは可能性高いと考えます。また国民生活金融公庫、信用金庫のどちらかが融資を応諾したら、協調対応となるため、追い風となります。銀行にとって協調とは魔法の言葉になり得ます。

メガ、地方銀行、政府系

現在のメガバンクは中小企業融資には目が向いておりません。年商100億以上の中堅企業がしっかりと対応してくれるラインではないでしょうか、最低でも20億以上の年商がないと門前払いの可能性も十分あります。正直、創業融資で相談に行く銀行としては優先度は非常に低いです。

昨今のコロナの影響もあり、メガバンクの取引開始、取引継続のハードルはさらに上がっていると思います。

地方銀行は役割、存在意義として創業融資を取り組むべき銀行ともいえます。信用金庫の次に相談するべき銀行として上げられると思います。1000万以下の小ロットの調達であれば、信用金庫の方が規模が小さい企業との取引が多いので、親身になってくれるとの印象があります。

地方銀行は支店によっては中小、中堅企業との取引が融資のボリューム層であったりします。特に創業融資を積極的に取り組む印象はないですが、先程の政府系との協調案件で1000万円以上となると地方銀行が信用金庫と比べて有利に働くのではないでしょうか。

信用金庫と地銀どちらへ相談するかは調達する金額で考えるべきです。取引ボリュームが大きくなると信用金庫では金額として対応できなく例があります。これからの事業拡大を志向する場合はメイン行をどこにしていくかも併せてよく考えるべきです。

政府系の銀行について、日本政策金融公庫(中小企業金融公庫、国民生活金融公庫)、商工組合中央き金庫、日本政策投資銀行がありますが、創業融資の場合、日本政策金融公庫は窓口はほぼ国民生活金融公庫になります。

商工中金は政府系として創業融資の対応がありますが、国民生活金融公庫より審査が厳しいです。また取り扱う金額も中小企業専門の金融機関となっていますが、実は中堅、大企業との取引も非常に多い。

大都市圏ではメガバンクとも競合することが多い。少なくとも3,000〜5,000万円以上の資金調達を想定しているのではという印象です。

ただ商工中金は1000万程度の資金調達の相談でもしっかりとした事業計画や方針があれば親身になって相談に乗ってくれる、全国でも地方銀行との協調案件も多く、創業融資においても民間金融機関と協調して対応する例をよく聞きます。

よく国民生活金融公庫で審査が落ちたから、同じ政府系である商工中金に相談に行くとかの理由では厳しいかと思います。

審査の基準も違うと思います、国民生活金融公庫は金額が小さいと審査が優しくなる傾向にあるが、商工中金は100万円でも、5000万でも審査の入り口の厳しさは変わらない印象。

日本政策投資銀行は通常の創業融資は想定していないと考えます。プロジェクト単位、ファンドとして新規事業に投資をすべきかの観点で判断すると思います。取り扱う金額も数十億が基本です。

中小規模の会社では正直相手にされません。メガバンクよりも取引のハードルが高いです。政治的な案件も非常に多く取り扱っており、よくメディア等にも取り上げられています。

各銀行において相談のための門戸は開いていますが、役割や特徴、取引の顧客層が違うため、創業段階で取引をすべき銀行をしっかりと判断していくべきです。

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